Vol.19 「ロールプレイの贈り物」
3年前、アサーティブトレーナー養成講座でやった初めてのロールプレイは、バスの中で理不尽なこと言われた場合、というものでした。当時、保育園に通っている娘二人を連れてバスに乗りました。バスの中は3,4人しか乗っている人がいませんでした。
優先席のシートが横向きで、小さな娘達を座らせるのに楽だったので、娘2人を優先席に座らせると、突然大きな声で「まぁ!子どもが優先席に座っているわ」と、お年を召した女性に言われてびっくりしてしまいました。
私はびっくりした後に怒りがふつふつと湧いてきました。その場面のロールプレイをやってみると、「空いている席は沢山あるので、そちらに座っていただけますか?」とすらすらと言う事ができました。それを言えた途端に、こういう風に言えていたら怒りも湧いてこなかっただろうなと思いました。実際、自分が怒っていたのは、その方の言ったことよりもそれに対して何も対応できなかった自分に怒っていたのだと思います。
自分の中で「もし何か言われても大丈夫」という自信ができて、その方への見方も変わったのだと思います。アサーティブのロールプレイは、コミュニケーションスキルを上げるだけでなく、自分に自信を与え、アサーティブに人や出来事を見ることができるようになるのが、とても大きな贈り物だと思いました。
M.T (神奈川)