アサーティブトレーニングに出会ったときの驚きのひとつに<自分の行動は自分が決めてよい>ということがありました。当時、妻であり母であり嫁であり、経済的な力も無かった私は自分の優先順位は低くて当然、受け身以外の在り方など考えたことはありませんでした。ですから<選択の自由があることや、選択の結果を自分で引き受ける責任があること>を知ったときは、わっと胸が熱くなるような感じがしたのを覚えています。「自分を大切にしていい、自分らしく生きていい、そして自分で考え選択していいんだよ。」のメッセージにしんどいけれど自分の人生を自分で生きている実感を持てました。「迷っても間違えても大丈夫、そこから軌道修正すればいいじゃない。」そう自分に言い聞かせながら、自分自身のアサーティブトレーニングに取り組んできました。 アサーティブの根底にあるのは人権の考えです。世界中の人々がこの権利(人はみな尊重され、その人らしく生きていい)のもとにアサーティブな対話ができれば、国も人種も宗教も様々な違いを乗り越えた世界が作れることでしょう。それは夢物語ではないと信じて、まずは自分にできる小さなこと、目の前の人々にアサーティブをお伝えし、その輪を広げていくことをこれからも続けていきたいと思っています。 平成27年
アサーティブ ヒューマンセンター代表 有野享子 | |