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2016年3月

自分の気持ちを表現すること、考えを表明すること、思いを伝えること、たったそれだけのことに自分を信頼し肯定感を高める大きな効果があることを知っていますか。
気持ちを押さえつけていると不満や怒りが溜まり大きなストレスに変わっていきます。
いじめやハラスメント、虐待、介護現場での痛ましい事件など社会のあらゆるところで起こる事件の大本は、この自分の気持ちを表現できなかったことによる行き場のない不満や怒りが原因と言えるのではないでしょうか。
先日川崎市の若者たちが普段は口に出せない自分の気持ちをラップに乗せて歌っているというニュースを見ました。
ネガティブな感情もラップで表現することでお互い分かり合えて楽になったということです。
なんだかいいな、素敵だなと思いました。
「どんな形であれ気持ちや考えを表現することはいいことだよ。」と誰もが認め、実践するアサーティブな社会を作っていきたいものです。

2016年1月

皆さまこんにちは。
新たな年の始まりです。皆さまの今年の抱負は何でしょうか?
アサーティブの講座では「成功と失敗の双方から学ぶ」という自己肯定感を高めるためのワークをやっています。失敗のイメージは私にとっては、苦い、最悪、消し去りたい等々、受け入れることがとても難しく感じられます。
でも人間は失敗から実に多くのものを学んできているのです。
昨年、金星の軌道に見事に乗ることに成功した惑星探査機のあかつき。最初の失敗から5年の月日を経ての成功。
しかもほんのわずかな可能性にかけての再チャレンジでした。
転んでもただでは起きぬ不屈の精神とチャレンジする勇気に感動しました。
アサーティブを学んでも、実際のコミュニケーションに失敗はつきものです。たとえ上手くいかなくてもそれは変化の過程です。
そう、失敗は成功のもとですよね!失敗を恐れずにチャレンジするのがアサーティブの姿勢であり、そして私の今年の抱負です。

2015年10月

皆さまこんにちは。
アサーティブは「自分も相手も尊重したコミュニケーション」ですが、ではその「相手を尊重」とはどういうことなのでしょう。
相手に対して敬意を持って向き合うということはもちろんですが、それと同時に大事なことはやはり相手のことを理解しようとする姿勢だと思います。
つまり、相手の立場や役割、抱えている事情、背景などを知ること、価値観や考え方、気持ちや感情を理解することです。
その為に必要なことは、「訊く」ことと「聴く」ことです。
「訊く」は情報収集、「聴く」は相手の気持ちや感情の部分を受容しながら共感的に聴くことです。そしてこの「聴く」という姿勢こそアサーティブの「相手を尊重する」ことなのだと私は思います。
気持ちの部分がわかってもらえたと感じると、不思議と対立関係からお互いが良い方向を目指そうとするWIN-WINの関係へ移行が始まります。コミュニケーションの場面では感情的にならずに伝えることと同様に、相手の話に耳を傾けて聴くことを意識していきましょう。

2015年7月

皆さまこんにちは。
早いもので今年も半分が過ぎました。7、8、9月は暑さとどう付き合うか。自分の身体の声を聞きながら過ごして行きたい季節ですね。
時々立ち寄る書店でよく目にするのは「感情を上手にコントロールする…」とか、「イライラをなくす…」などのタイトルがついた心理系の自己啓発本。他にも「いい人をやめる…」とか「人間関係をスッキリさせる…」「ありのままの自分で…」などなど。
あらら~、これらはすべてアサーティブと関連するものばかりじゃありませんか!つまり「感情を上手に表現すること」も、「受け身的ではなく自分を表現すること」も、「バウンダリーを引いて人間関係をバランスよく持つこと」も、「自己肯定感を育てること」も多くの人々の関心事ということなのでしょう。
違いを認めた平等な風通しの良い(アサーティブな)社会が広がることが私どもの大きな希望です。しかし職場が旧態依然とした環境であったり、成果主義であったりと現実はまだまだ厳しい状況にあります。個々人が自分のために書店でこれらの本を手に取るのと同じレベルでアサーティブに関心を持っていただけること、自分の内面を充実させることプラス自己表現のスキルが加わったアサーティブを知ることは自分自身の何かが変化するきっかけになると思います。アサーティブって何だろう?と思った皆さん、まずは一歩を踏み出してみませんか。

2015年3月

みなさま、こんにちは。
春到来。新年度の始まりですね。進学や就職など生活が大きく変化する方は期待感がある反面、かなり大きなストレスを感じていらっしゃることと思います。たとえ自分ではなく家族や職場の人事などちょっとした変化だとしても、近くにいればなんらかの影響は受けるものです。4,5,6月は、誰もがそんなストレスを抱える時期なのかもしれません。そんな時、自尊心や自己肯定感がしっかりあると気持ちがグンとらくになります。
「自尊心は人を恐れず自分とも闘わない。人生の様々な面で積極的、肯定的に対応する力となる」のです。
自尊心や自己肯定を育てるには、アサーティブが欠かせません。
自分に気づき自分に誠実であることや、選択の自由とそれに伴う責任は自分に大きな自信をもたらします。そして自分をオープンにし、安心して人間関係を持つことができるようになります。
新たな環境で、うまく行かないことや他人の言葉に傷つくこともあると思います。でも自尊心があれば大丈夫。アサーティブで自尊心の根っこを育てて、乗り越えていく力を身につけましょう!

2015年2月

皆さまこんにちは。お元気ですか?

2月は、寒いのが大嫌いな私の一番苦手な季節です。朝起きるところから大変、「気合だ!気合だ!」と心の中で叫んでもなかなか身体が動きません。気合も必要ですが、もう一つ、お部屋を暖めておくとか首、背中、足元など冷えやすいところを保温するなどそれなりの対策がやはり大切なのだと思います。
なんだかアサーティブと同じですね。「苦手な相手にどう対応するか?」まず自分のことに気づき、相手のことを客観的に知り、そのうえで冷静に対策を考えてしっかりと準備をし、最後に「エイッ!」と勇気を出して会話を始める。

苦手意識は過去の経験や思い込みなどが多分に影響しています。
過去に怒鳴られたとか、わかってもらえなかった、嫌な顔されたなどが、現在のコミュニケーションに投影されていることもあります。私にも苦手なあの人やこの人います、います。
まずは苦手と思う気持ちを受け入れて、そのうえでどういうコミュニケーションをとればいいのか対策を練ってみましょう。そして仕上げはやっぱりトレーニングです!今年こそ苦手意識の克服に向けて、「エイッ!」と。あなたもやってみませんか?

2015年1月

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年、シャンソン歌手のクミコさんが歌うスコットランドの民謡「広い河の岸辺」が大ヒットとなりましたね。心に沁みる歌声にファンの方も多いと思います。

河は広く 渡れない
飛んで行く 翼もない
もしも小舟が あるならば
漕ぎ出そう ふたりで
(訳詞:やぎりん)

最初は少し悲しい歌だなとの印象でしたが、この歌詞に深い意味があることを知って、私も「人間は先が見えない、光が見えないと思える時でも、心には希望を持つことはできる。」と思えるようになりました。
アサーティブには人と人をつなぐ手の温もりと、寒風の中でも枯れずに根を張る草花のようなたくましさの両方を持っています。なぜか自然に前向きな気持ちが湧いてくるそんな不思議な力があるのです。さあ、今年もまたアサーティブと共に一歩ずつ歩みを進めていきましょう。どうぞご一緒に。

2014年12月

今年もあっという間に12月ですね。でも今後の日本が決まる大事な衆議院議員選挙の投票日が14日にありますので気が抜けません。

さて私ごとですが、数年前まで娘と私の関係は、少しギクシャクしていました。思えば私が娘に侵入したり、娘が私に侵入してきたり、2人の境界線がゴチャゴチャという感じでした。まあこの場合の責任は大人である私のほうにありますが。最近は、アサーティブトレーニングを通じて私が娘とどの程度の距離があれば楽かを考えて行動するようになったので関係は良くなってきました。以前は自分のことより娘のことを考えて過ぎてしかも「本音を言えない」という悪循環。

つい先日も娘から「もっと2人でデートしよう」と言われました。が自然に「お母さんは結構忙しいのでデートは難しいかな?」とあっさり答えていた私。

家族などの親密な関係で傷ついた気持ちをもって大人になっておられる方がたくさんいます。また学校でのいじめの体験はこども心に大きな傷を抱えたままという場合もあります。この回復過程は自分の本音を誰かに聞いてもらうことがポイントかな?と思います。
本音を言うことは最初なかなか難しいし、何が本音かよくわからないということもありますがでも大丈夫。安全な場で練習していくと、現在の自分のコミュニケーションに「本音も言える」という新しいパターンが加わってすこしずつ自分に自信がついてきます。

2014年11月

日本を代表するような大企業までひろがるパワハラ、セクハラ、残業代未払い、長時間労働、派遣差別、偽装請負・・・。残念ですが日本の働く人の職場環境はますますブラックの道をたどっています。

実は私は最初に勤めた会社で先輩達が新入社員達たちをイジメて労働争議に発展。そしてまだ20代前半の若い私が会社の労働組合の初代委員長になり、裁判をして勝利しました。最近この出来事をすっかりは忘れて暮らしていたのですが、その会社からの冊子が届いて私の名前が記載されていたのでビックリ!何より嬉しかったのは後輩の人が「有給休暇とかとりやすくて嬉しい」みたいな記事があってあの時に頑張って良かったなあと本当に思いました。

皆んなでかちとった勝利でしたが、今でも明るい肯定的な気持ちになります。

どんな辛い体験でもきっと話せば誰かはわかって応援してくれる人がいます。1人でかかえこまないで体験した辛さを言葉にして伝えることができれば道はひらかれると思います。

勇気をもってアサーティブにチャレンジしてみて下さいね。

2014年9月

「あなたが遠慮しても世界の役には立たないのだ。まわりの人が気後れしないようにと、あなたが身を縮めることは何の美徳でもない。」と言ったのは、あのアパルトヘイト廃止のために27年間も獄中にいて、のちに南アフリカ共和国の大統領になったネルソン・マンデラさんです。

私が長い間アサーティブトレーニングを通じて感じることは「自分が悪いのではと思い気後れする」という思考パーンを持っている方が多く、もっている才能のほんの一部しか発揮していないのでは?と思う方がかなりおられることです。実はかくいう私もアサーティブと出会って練習を続けていなければ肝心なことも言えない受け身なタイプだったと確信しています。

人は全員が「人権」をもってこの地球に生まれてきています。人権は個人の尊さであり、この尊さは平等で、どんな人も持って生まれてきています。

その人権が侵されたときに だれでも「NO」と言えることが大切だと思います。でもいきなり誰の味方もなく「NO」というのはかなり難しいです。一歩一歩練習すると自分が納得できる「NO」が自然に言えるようになり、かけがえのない個人の尊さを発揮しながら生きていけるのではないでしょうか?

2014年8月

コミュニケーション力は練習することによりアップします。

私はある時期、集団の中で「NO」も含めた自分らしい意見を言うことができる練習を意識的にしていました。

最初は大勢の前でいうことにはかなり抵抗がありましたので、話しが終わりお休みの時などにそっと言いたい相手のところに行き「私は○○と考えていますのであなたの▽▽とは違う考えです」と言いました。言われた相手はむっとした表情でしたが、当たり前です。そんなことは誰からも言われたことがない体験だったら仕方がありません。今でもそのドキドキした気持ちを思い出しますが、ぎこちなかったけれど最初の一歩はすすめたのでは?と思って自分をほめました。

一生懸命に誠実に対応していてもきつい一言がかえってくるような人間関係がいっぱいあります。が負けてはいられません。立場の強いものが弱い人にたいして言いたい放題で傷つけてしまうことはストップできます。

時には一歩前進、二歩後退しながら、でもあきらめないでチャレンジしていくと事態は必ず変化します。

2014年6月

今まで慣れ親しんだコミュニケーションのパターンを変えることは誰にとっても勇気がいります。

変化への最初の一歩は、現状のパターンのなかにも変化への芽があることに気づくこと、次に今までのパターンにとりあえずアサーティブなカードを1枚追加ができれば上出来くらいに考えてスタートします。

例えば、誰に対しても「NO」が言えないと思っているAさんがいるとします。

Aさんのパターンをよく吟味すると確かにBD‥Z‥の人に「NO」と言えてない。しかし話を詳しく聞いてみると、特定のCに対してはバンバンNOといっているというケースが結構あります。そのCが自分の子どもだったり、夫、妻、父母兄妹だったりする場合も多いです。このようにAさんは「自分はすべての人にNOが言えない」と自動思考で思っていますが事実は違うということに気づいてもらいます。

結果、Aさんは、十分「NO」と言える経験をしており、その対象がCに限定されていることが問題で、NOを言えないBD‥Zにもアサーティブに言える練習をしていくことがポイントになります。まずはちょっと頑張れば言えるかな?という人と事柄を見つけて、すこしずつNOをいえる領域を広げていきます。

アサーティブトレーニングを続けるとある日、NOもYESも自由自在に言えてる自分を発見してびっくりということもあります。
ご一緒にトレーニングしませんか?

2014年5月

アサーティブ トレーニングを体験すると「怒り、悲しみ、絶望的な気持ちなどネガティブな感情」もあって当たり前だということ、人間全員がそれらの複雑な感情を感じていて、哺乳類の中でも人間だけがもっている豊かさの一つだということが分かります。
問題は人気のあるポジティブな感情と人気のないネガティブな感情のバランスをどうとっていくのか?とくにネガティブな感情をどう扱えばよいのかが、トレーニングのしがいのある分野になります。

私は、夫婦仲の悪い両親のもとで育った3人兄姉の末っ子で、小さい時から兄や姉を見てどうすれば親に誉められのかを無意識に学んで行動していたような気がします。こういう子を大人は「いい子」と呼んでいます。当然ですが「いい子は怒りなどのネガティブな感情の表現力」を発達過程で養ってきていません。
学校でもどこでも「いい子」なので残念ながら人気のないネガティブな感情表現カードをもっていないので、その代償にしょっちゅう若い時から心身症の代表選手の胃潰瘍になっていました。

もの言わぬ私の「胃」が痛みを通して、もし語りかける言葉をもっているとしたらきっと「大丈夫。 悲しい、怒っている、寂しい、と何でも感じたこと言っていいんだよ」と言ったと思う。

だから私はなじみのある「いい子」が私の胃にもたらす痛みは、ナチュラルな自分に出合うための痛みと理解し、アサーティブトレーニングを続けている。そんな私が最近感じることは「ネガティブ表現カード」も持っていると不思議な自信が湧いてくるような?

2014年4月

アサーティブのトレナー養成講座を実施してまもなく9年になります。現在、AHC認定トレナーが活躍されていて本当にうれしく思っております。

アサーティブトレー二ングの一般的なイメージは、苦手な相手とのコミュニケーションをスムーズにできると考えておられる方が多いと思います。しかし今の日本社会では誠実に働いて何の問題もない人に「君、人間を辞めるべきでは?」と平然と言い放つ上司が教育界でも有名企業でもいます。そんな手ごわい相手ともめげないでスムーズなコミュニケーションを可能にするためにはかなりのパワーが必要になります。

また悪いことに被害者になっても周囲で誰も手を差し伸べてくれるという条件がない中でも、アサーティブトレーニングは状況を必ず打開できるアンサーを持っています。ロールプレイを通じて過去の被害体験を丁寧に振り返り、現在と未来に向かって一つ一つ小さな成功体験を積み重ねることで自分に対する信頼感を回復していきます。

子どもから大人まで、男性も女性も、優しく寄り添い、力強くエンパワーメントしていくアサーティブ トレーナーとしての仕事のやりがいは、あなたの人生のキャンパスをきっと明るく美しく彩ってくれることと思います。

2014年3月

アサーティブ・マンツーマン・トレーニングをはじめて6年が過ぎました。

真剣に付き合っていたボーイフレンドに貸したお金がかえってこない。職場で何故かどうしてもいじめにあってしまう。
一見立派に見える上司からセクハラを受けている。などなど、そのまま放置すればどの問題も被害にあった方の今後の人生に暗い影を落としそうです。

信頼できるグループの中で自分の問題に取り組むこともできますが、その事柄が真剣であればあるほどオープンにするにはかなりの時間と勇気が必要です。
でもマンツーマント・レーニングなら信頼できるトレーナーと1対1ですのでぐんとハードルは低くなり一歩一歩解決に向かう速度も速くなります。

あなたは幼い頃から簡単にあきらめることに慣れていませんか?
今、もしそうでも大丈夫。アサーティブ トレーナーと共に明日からはじめてみて下さい。小さなことから大きなことまで納得できるアンサーを必ず得ることができると思います。

2014年2月

いよいよソチオリンピックですね。そのソチがあるロシアで最近女性グループの歌手がプーチン首相のことを歌った歌詞が気にいらないということで、なんと刑務所に入れられたというニュースを見ました。いっぽう昨年末に国会前で平和的にデモをしただけで「テロリスト」呼ばわりした日本政府の高官がいたのも大変驚きでした。
日本とロシア、どちらの政府も市民の声に耳を傾けて聞くことが苦手という共通点がありそうです。

さてアメリカ生まれのアサーティブトレーニングはひと昔前、「自己主張トレーニング」と訳されていました。実はこのトレーニングの本質は「わたしもOK,あなたもOK」ですので、日本語に該当する言葉が見つからないということで「アサーティブトレーニング」と呼ばれています。

このトレーニングの本質は、「わたしとあなたは考え方、感じ方、違って当たり前」だから「相手のいうことをよく聞いて」「そしてお互いの違いを理解しあう」ためにコミュニケーションというキャッチボ―ルができるように練習しようということかな?と思います。

少し時間をかけて自分のものにできると人生を通じて大切な財産になると思います。

2014年1月

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

数年前にヨーロッパでアサーティブ トレーナーとして第一人者といわれているイギリスのアンディクソンが来日した時のワークショップに参加しました。
南アフリカでもこのトレーニングが盛んだと知っていた私は、当日アンディクソンに「南アフリカでのアサーティブトレーニング」について質問しました。
イギリスの植民地でもあった南アフリカで彼女は「1か月間、白人と黒人が同時に参加してトレーニングを実施しました」と染み入るような優しい笑顔で答えてくれました。

何百年もの間続いた人種差別撤廃のためにアサーティブトレーニングが一つの有効な方法であったという事実は、格差と貧困が当たり前の現在の日本で今後もっともっと普及することが予想できます。

27年半も投獄されてもアパルトヘイトと闘い続けたネルソン・マンデラ元大統領の「転ばないことではなく何度転んでも起き上がることこそが栄光だ」という言葉をかみしめながら今年もトレーニングを続けたいと思います。

2013年12月

横浜みなとみらいにある私たちの事務所の近隣もクリスマスのイルミネーションで華やかです。皆さまお元気でおすごしでしょうか?

現在、ブラック企業は日本にはたくさんあります。ブラック企業とパワハラ・セクハラはワンセットになっており、そこには被害者と加害者が必ず生み出されるシステムが働いています。

被害者のこころの状態は「(1)自分が悪いと思っている」「(2)状況を自分の行動選択で変えられない無力感がある」などの特徴があります。
一方加害者の特徴は「(1)自分の状況を他人のせいにする」「(2)自分より劣っていると思える人を身近に必要とす」などでしょうか?

「相手に問題があるので相手を変えたい」と私たちはすぐ思いますが、残念ながら基本的に相手は変えることができません。
変えることができるのは自分だけです。しかし相手とコミュニケーションというダンスをしていると考えると自分のステップを変えると必ず相手にも影響します。

被害者・加害者、どっちもサヨウナラしませんか。アサーティブ トレーニングで本来のあなたらしいコミュニケーションの実現をめざして楽しくチャレンジしましょう!

2013年11月

急に寒くなってきましたが、お元気でお過ごしでしょうか?

以前、30歳を目前に控えたAさんという男性がマンツーマントレーニングにしばらく通ってこられました。どの職場にいてもどうしてもいじめの対象になってしまうのでそれをどうにかしたいという切実な悩みを抱えておられたのです。Aさんは見るからに優しく話し言葉も静かで人柄の良さが感じられる方でした。
現在の日本では、特に男性は身体も声もデカイ者が「勝」という風潮があります。また、他人を思いやれない「オレ様」が出世しがちという中でAさんが苦戦されていることは十分予想がつきました。

しかし、そんな環境でも負けてはいられません。コミュニケーションは、言葉が主役と思っておられる方も多いいと思いますが、実は言葉以外の、声・目線など非言語メッセージの占める割合も大きくAさんも毎回、言語・非言語のアサーティブを実際に体験していただきその効果にびっくりされたようです。

誕生の瞬間から人は人とつながって生きています。自分らしいコミュニケーション能力を磨くことは人生を通じて失うことのない財産になります。ぜひご一緒にトレーニングしませんか?

2013年10月

アサーティブトレーニングの効果はたくさんありますが、問題が起きた時に粘り強く簡単にあきらめない力がつくということも特徴の一つかな?とわたしは思います。
あっさりあきらめないので、自分自身や相手とも時間をかけて気持ちや情報を共有することができるので、最初はかなり勇気がいりますがこのコミュニケーションパターンが身につくと少しづつ自信がついてきます。

私は幼い時から自分にとってすごくショックな問題ほど自動的に自分1人で抱え込むというパターンがあります。最近は「またこのパターンにはまっている!」と気づくことが以前よりスピーディになりました。また、1週間前くらいの出来事で相手はすっかり忘れているであろうことでも自分のこれからのために言った方がよいと思えた時はショックな気持ちを相手に伝えるようにしています。

慣れないのでドキドキしたり緊張したりしますが、意外にも新しい事実の発見があったりしてびっくり!ということが多いです。
これからももっとトレーニングをしてリアルタイムで「アイメッセージで伝えたい、私のこの気持ち」

2013年9月

アサーティブで「ほめ言葉を受け取る」というトレーニングがあります。
実はわたしにとって大変難しい分野でした。

私は学校のクラスでも近所の人からも高校生の時からよく「ひまわりのような人」と言われてきました。相手は善意の「ほめ言葉」として言ってくださっているのですが、言われる私はそれを聞くと小さな怒りさえ感じてむっとするという独特のパターンが長い間ありました。

ある時なぜ「ひまわり」に例えられるとイヤなのか考えました。
どんなに泣きたい気持ちがあっても泣けない、助けて欲しい時も助けてと言えない、などなど、ひまわり=いつも元気という自動思考が働き自分が辛くなってしまうからでは?と気づきました。

夏のある朝、わが家の2階から顔を太陽に向けて咲いているひまわりが見えました。私はその時に「けなげだな」といつになく好意的に思ったのです。「ひまわりのような人」というほめ言葉も、わたしのすべてを理解して言ってくださっているわけではなく、ちょっとした印象で、でも確かに感じられる私の真実のかけらを見落とさずとらえて伝えて下さっている。とすれば素直に受け取りたいなと思えました。これもアサーティブ トレーニングを続けているうれしい効果の一つです。

2013年8月

日本にアサーティブトレーニングが紹介されて約40年、私が出会って25年以上が過ぎました。そして横浜でトレーナー養成講座をスタートさせて8年になります。私にとってもライフスキルの一つとしてとても大切なアサーティブ。まだまだ未熟ですが、とにかく何が起きても対処できるというほのかな安心感はこころの中に根をはっています。

昨年、姉がガンの末期で緩和ケアに入院しました。入院したばかりのある日、私はドクターの了解もえて姉にけっこう高額な民間療法のハーブを冷蔵庫に入れていましたが、翌日病院に行ったら影も形もありません。見回りの看護師さんに「捨てられてすごくショックでした。勝手に捨てないで下さいね。」と言いました。
実はこの一言を言うのには勇気がいりました。自分が勝手にしている民間療法だし、お世話になっているし、姉も時々嫌になるくらい意地悪な時もあるし~~~葛藤がありましたが今後を考えると言った方が良いという判断をしました。

その後はもちろん勝手に処分ということは全くなく、最期の時まで本当に姉の気持ちに寄り添って看病していただきました。もし「捨てないで」という一言を我慢して飲み込んでしまっていたら感謝の気持ちも色あせていたのでは?と思います。

2013年6月

断捨離ブームが続いています。断舎離とは「断=入ってくる不用なものを断つ」「捨=いらないものは捨てる」「離=執着から離れる」ことです。
断舎離は、洋服やその他の物の整理や管理だけではなく、自分のコミュニケーションのクセにも適用できそうです。

私は20歳になる頃まで父がアルコール依存症でしたので内心は大変困っていましたが、それを周囲に悟られないようにいつもニコニコして「わたしぜんぜん、問題ありません」というコミュニケーションのパターンで日々過ごしていました。でも心は元気どころではなく「誰か私の本心をわかって!」という暗さがどうしてもありました。

アサーティブに出会って、「問題ありません」という昔からなじんだコミュニケーションのパターンを捨て、無意識の執着から離れ、「わたしも問題をもっています」ということを認めることに長い間、抵抗がありました。安全な場でたくさんの涙をともなったトレーニングを通じておなじみのパターンから離れ、「開放」的になるとわたしのもっている本来の元気さがよく理解でき自信が生まれました。

「自分のことよりいつも他人や周囲が大切」という考えは断って、自分のことを第一に考えても大丈夫です。少しずつ「わたしもOK」になると逆説的ですが、「あなたもOK」が近づいてきます。新しいあなたに出会うためにご一緒にトレーニングしましょう!

2013年5月

新緑が本当に美しい季節になりました。お元気でお過ごしですか?

アサーティブトレーニングの効果はたくさんありますが、一番は「失敗しても欠点だらけでも自分は自分のままでいい」という自己肯定感をもてることかな?と私は思っています。
私自身もいまだにたくさん失敗をして「アレ???」と自分のことを疑問に感じることがありますが、人に迷惑をかけたかなと気づいた時は「ごめんなさい」と素直に誤ることができます。
そして失敗した自分に「またやったね。でも少しずつ良くなっているからね」と優しく声をかけています。

そして子どもの頃から「失敗の経験の山に囲まれながら今日まで無事生きてこれた」という事実が自分でもよくやってきたなという自己肯定感につながっているような気がします。

コミュニケーションは(1)自分と他人=A対B(2)自分と複数の他人=A対N(3)自分が自分に=A対Aの3つのパターンがあります。
アサーティブ ヒューマンセンターのトレーニングの内容はこの3つのパターンにすべてに対応しています。
どれも大切ですが、特に(3)の自分が自分に対してどんな場合でも肯定的に声掛けができる思考回路の建設は人生の質を決めるといってよいくらい大切だと思っています。

2013年4月

わたし達が神奈川ゆめコープのゆめカレッジでアサーティブトレーニングの講座を実施して今年で11年目、トレーナー養成講座を始めて9年目を迎えます。

昨年の世界経済フォーラムが135カ国を対象とした「ジェンダー平等度(=男女の社会的差別)ランキング」では日本は101位と低迷しています。女性が自分の持っている才能を発揮できるように応援したいと思ってスッタフ一同できることを今までも実行していますし、これからもずっと支援を続けたいと思っています。それがAHCの組織理念の一つです。

また、私たちは、「いじめ」「セクハラ」「パワハラ」「原発」「憲法」「TPP」などなど、どれをとっても危ういバランスのなかで激動の日本を生きているようにみえます。「考え方、立場の違い」があって当然ですが、誰もが我慢することなく自分の考えを表現でき、相手の話にも耳を傾けることができると風通しのよい社会になります。

アサーティブトレーニングは、子ども~高齢者の方、男女を問わず誰でも楽しく参加でき、しかも生涯を通じて役立つと思います。何歳からトレーニングを始めても効果的です。ぜひ一度機会があれば参加なさって下さいね。

2013年3月

先月初めて気温30度以上のベトナムに行きました。1960-1975年まで続いたベトナム戦争はサイゴンの無血解放でベトナムの勝利で戦争が終わって38年が経過します。
しかしアメリカがまいた枯葉剤の影響で500万人の人々がいまだに障がいをかかえて生きていることを知って衝撃をうけ、戦争だけはどんな理由があってもダメと改めて思いました。

また、ホテルや飲食店で働いているベトナムの人々は「ニコニコ笑って受け身」というところが日本人になんとなく似ていると思いました。しかし彼らはわたし達とちがって世界最強のアメリカ軍をベトナムから撤退させたのだからただの受け身ではなさそうです。

21世紀の世界は、国と国とのもめ事も外交を通じて解決をめざす方向です。つまり国も個人も対等・誠実なアサーティブなコミュニケーションを通じて互いに尊重しながらどんな困難も乗り越えていくことが大切です。

私たちのアサーティブトレーニングも横浜みなとみらいをスタート地点として、アメリカ・北海道、などなど各地で多くの共感をよびながら今後ますます広がっていくと思います。

2013年2月

大阪市立桜ノ宮高校で体罰を受けた生徒が自殺した問題はプロ・アマとわず日本のスポーツ界に根強くある暴力とハラスメントを社会にあぶりだしました。
また、この4日には柔道女子ナショナルチーム選手15人が園田前監督による暴力行為を告発し、「すべてのスポーツにおいて、暴力やハラスメントが入り込むことに、断固として反対」の文章を発表して広く共感を呼んでいます。

アサーティブネスは、そもそもコミュニケーションを通じて相手とかかわっていくトレーニングですので暴力とは相いれません。

しかも自分も相手も人間として大切に思う気持ちの土台の上に違いを認めあっていきます。立場の強い人は上から目線ではなく弱い人と同じ低い目線で耳を傾けていきます。弱い立場の人は、自分の考えや気持ちを臆することなく自分より強い立場の人にもはっきり伝えていきます。
わたし達の立場はときによって強くなったり、弱くなったりします。どちらの立場でもアサーティブに対応できると自分に対する自信が生まれます。

2013年1月

明けましておめでとうございます。

小学生のためのアサーティブトレーニングの講座をかなり前に川崎市で実施したことがあります。そこで出会った子どもたちについてとても印象に残ることがありました。
私の目をちゃんと見ながら参加してくれて「うれしいなあ」と思っていた3年生の男の子たちに私は「自分のいいとこ探しをしてみよう!」と元気よく言いました。なんと「どこもいいところがない。」という小さな声が返ってきてびっくり!
私は、優しく「一つくらい考えていいとこ見つけてね。」ともう一度いいましたが答えはありません。
まだ人生が始まったばかりの小さな子どもの時から自分の長所が一つも見つけられないということに胸がつまりそうでした。

あれから何年もたち、子どもたちは今、青年期を迎えているはずです。自分にふさわしい「自己肯定感」をもってくれていることを願わずにはいられません。

今年もスタッフ一同、アサーティブトレーニングの根っこにある「どんな自分も好き!」という気持ちを育んで他者と本音で向かい合える豊かな関係を作っていただけたらと思っています。
どうぞ今年もよろしくお願いします。

2012年12月

年末の落ち着かない日々に、衆議院選挙に東京都知事選挙まであって一層あわただしく日々がすぎていく今日このごろですが、私たちの生活にとって選挙は本当に大切ですので、よく考え投票にお出かけくださいね。

さて、私の小学校6年生のときの修学旅行の1枚の写真を最近見つけました。
女の子8人が海をバックに晴れやかに笑っている写真です。
その中の1人の女の子が経済的な理由で修学旅行に行けそうにもないということを聞きつけた私たちは、クラス全員で廃品などを集めて旅行の費用を用立てることができ、皆でそろって参加きたことを思い出しました。

人前に出るとすぐ顔が赤くなり「トマトちゃん」と呼ばれていた私ですが、今振り返るとこんなに小さい時から支え合って生きることが好きだったのかと思います。そんな私が大人になって、今の日本では派遣や契約社員が当たり前で、パワハラやセクハラ、企業のリストラなども日常的。まじめに働く人が幸せに生きられない社会はイヤだと思います。また、子どもにはいじめや原発など危険なものがない安全な未来を手渡してあげたいと心から思っています。

自分も相手も好きと本気でいえる人が1人でも増えるように願って今年も多くのトレーニングを様々に実施してきました。
スタッフ一同皆さまに本当に感謝しています。どうぞよいお年をお迎えくださいね。

2012年11月

アサーティブ トレーニングは、今から約30年前、1980年代にアメリカからエアロビックスと同時期に日本に紹介されました。
エアロビックスと比べるとアサーティブ トレーニングの認知度は残念ですが、まだまだ低いです。

そんな状況のなか、昨年は、地震、津波、原発事故をはじめ、いじめ自殺などあわせて1年間だけでなんと5万人以上の方が亡くなりました。
世界で第3位の経済力と日本国憲法11条「この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」がある国に住む国民の1人として誰もがもっと安心して人間らしい生活が実現できるようにご一緒にアサーティブネスにチャレンジしませんか?

アサーティブ トレーニングを通じて、人とコミュニケーションをする時の基本的な知識を理解したり、自分らしいコミュニケーションができるように実際に体験する機会があれば、人間関係を持つことは面倒ではなく楽しみになります。
また、幼い時からの過酷な競争で「自分を責める」という思考回路に「わたしもできる」という小さな自己肯定感を無理なく積み重ねる行動の変容からアサーティブ トレーニングはスタートします。
アサーティブなチャレンジが次の被害者と加害者を生まない安全な社会の創造につながっていくことを確信しています。

2012年10月

アサーティブ ヒューマンセンターでは問題解決にむけたマンツーマントレーニングを実施して大変好評をいただいています。

このトレーニングは、グループでおこなうトレーニングに比べてもより解決にむけてのパワーアップが楽しみながら可能になっていきます。
例えば会社でどうしても「いじめ」の対象になってしまう、また、「就職の面接試験」「大切なプレゼンテーション」にむけてなどなど多方面に対応しています。

また、通常のグループトレーニングではDVやセクシャルハラスメントの被害はなかなか言いづらい場合でもトレーナーと1対1ですので、安心して本音でお話しを伺うことができ、そのことがすでに被害にあったこころの傷を癒していく一歩になります。
その上に、すでにもっていらっしゃるコミュニケーションのカードを大切に生かしながら、被害にあわない新しいアサーティブのカードも身につけていただきますので短期間で自信がつきます。

人生はいつからでも何度でもやり直すことができます。
あきらめないこころのすぐそばに希望がそっと輝く出番を待っています。

2012年09月

現在の日本の職場ではパワーハラスメント、モラルハラスメントとともにセクシャルハラスメント(=性的嫌がらせ)も多くの女性が経験しています。

どのハラスメントの被害者も「自分にも何か問題があって嫌がらせをうけているのでは?」という傾向がみられます。
その中でもとりわけてセクシャルハラスメントは「自分を責める」というパターンがあり、その考え方のクセが「黙る」といういつもの受け身の態度につながってしまいます。そしてますます加害者を野放しにし、被害を拡大していきます。
「自分の被害体験を語る」ことができる安全な場を見つけて少しずつ話しはじめてみましょう。きっとあなたの悔しい体験はほとんどの女性が共有している体験のはずです。
そして次のスッテップはこれも安全な場で、アサーティブに「わたし怒りを感じる、自分を責めたい気持ち」などなど「自分の正直な気持ちをアイメッセージ」で伝える練習をしていきます。
1人もセクシャルハラスメントの被害者を出さない社会に向けてあなた自身の行動を少しだけ変える準備をご一緒にしていきませんか?

2012年08月

パワーハラスメントとは、「職場の権力(パワー)を利用した嫌がらせ」のことをいいます。
略して「パワハラ」といわれたり、英語ではブリー(Bully/いじめ)といわれています。

今やこのパワハラは大学の教官、大企業といわれる会社員、小さな町の医院で働く人々の間、どこでもいつでもあると思ってよいと思います。多くの場合相手の人格すべてを否定する「言葉または怒声」と共に「パワハラ」があるので被害者は大変傷つき、自分の能力や性格に問題があるのかしら?と自分を責めたりします。傷ついたこころをそのままにしておくとうつ病になる場合も多いので要注意です。当然ですがパワハラは加害者にこそ問題あります。

私たちのアサーティブトレーニングはパワハラにより「傷つけられ、壊されてしまった自分に対する肯定感の回復」と「本来自分が持っている力を十分発揮できる言語的・非言語的コミュニケーション能力を身につける」ことで被害者の方をエンパワーメントしていきます。

また、人を傷つずにはいられない加害者にも相手に対する攻撃的な言動を「双方的なコミュニケーション」ができる新しい能力を獲得できるようにトレーニングしていきます。

2012年06月

2012年4月20日に内閣府は「男女間における暴力に関する調査」の結果を発表しました。その結果によると、結婚を経験した女性の実に3人に1人が夫から言葉を含む暴力をうけたことがあると回答し、そのうち4割が周囲に相談しなかったと回答しました。
DVとは、「親密な相手からの執拗なコントロール」で片方だけがパワーを持ち、相手を思い通りにする手段として身体的、経済的、性的、精神的、暴力が使われることをいいます。

暴力は人を支配するために最も有効な方法といわれています。
誰でも暴力に出あうと恐怖で反抗できなくなってしまいます。
被害者は意志の弱い、無力な人が被害にあうのではありません。誰でも被害者になる可能性があります。
また加害者は、「お前の言うことが俺を腹立たせるんだ!」というように感情のコントロールができない自分の責任を相手のせいにしてしまう巧妙さもあります。

コミュニケーションにおいて「誠実・対等・率直・責任」を育むアサーティブトレーニングを幼い時から体験しながら育った子どもはきっとDV加害者・被害者と無縁な大人になると思います。

2012年05月

「どんな仕事に向いているかということよりまず暴力がない職場で働きたい」・「会社からパートから正社員にという話があるが、正社員になると過大なノルマで結局は退職する人も多くとても正社員は無理」という話をよくお聞きします。
実はご本人たちは自覚されていないと思いますが、「暴力」も「過大なノルマ」も厚生労働省が示す「パワハラ」の定義にバッチリ該当します。

また、「独特の個性」を持つ上司・同僚などによって「陰湿に」行われるいじめをモラルハラスメントと言います。これも多くの人が日常的に見聞きし、場合によってはどの部署に代わってもなぜか自分が被害者になってしまい真剣に悩んでおられる方もいると思います。モラハラも被害者が「自分が悪いから」という言葉でその運命を受け入れてしまう必要はまったくありません。

こころに人を傷つけずにはいられないというカギをもつ加害者は簡単に傷ついてしまう被害者というカギ穴を探しています。
だから被害者はそのカギにあわない新しい状況を一つはコミュニケーションを通じて作っていくとよいと思います。

とてもとてもそんなことはムリと思っている方もぜひアサーティブトレーニングを通じて少しずつ「わたしもOK,あなたもOK」という自信にあふれた新しい自分の誕生にチャレンジしてみて下さいね。

2012年04月

4月は、初めて社会に出て働く新社会人の方にとって、学生時代とはまた違ったとまどいがあると思います。現在、働く人にとって、人間らしく長く働き続けるために「パワハラ」についてよく知っておくとよいでしょう。

では「パワハラ」とは何でしょう?
2012年1月に厚生労働省が示した「パワハラ」の定義と類型は以下のようになります。
「パワハラ」とは職場内の地位や人間関係の「優位性」を背景としたいじめや嫌がらせのことをいいます。
例えば先輩と後輩間、上司が部下に対して、正社員が契約社員に対する嫌がらせ、いじめ等は「パワハラ」になります。典型的なパワハラは暴行など身体的な攻撃、暴言等の精神的な攻撃、無視・仲間はずし、またとてもできないと思えるような過大な仕事上の要求などもパワハラになります。たくさんの人がパワハラの被害にあっています。
アサーティブトレーニングは、「パワハラ」によって傷つけられ、壊されてしまった自己肯定感の回復と、同時に、誰もが本来持っている力を十分発揮することのできる「パワハラ NO」の安全な社会の創造へと希望の虹をかけます。

2012年03月

先日のことですが、雪がしきりに降る朝に事務所がある桜木町の駅で、素足の高齢男性を見かけました。
私は「寒いだろうなぁ」と思いましたが、仕事で急いでいましたので残念ですが声もかけずに通りすぎてしまいました。こころの中では、高齢者や子ども、病人、障がい者など社会的弱者といわれる人が、人間らしい生活が保障されない国なんて最低だなと思い怒りと悲しみでいっぱいになりました。

わたし達のアサーティブトレーニングは、どんな人も「人権をもった大切な存在」ということが根っこにあります。
時には自分で人権を守ることができない人、また、自分に人権があることを知らない人にもそっと「あなたはかけがえのない大切な存在」というこころからのメッセージを届けたいと思っています。

やがて、もっと多くの人が自分や他人に対して暖かいメッセージと、それにふさわしい新しい行動を起こすときに誰でも穏やかに日々安心して暮らしていける国に日本はなっていくでしょう。
その日まで私は、アサーティブトレーニングを人々に体験していただく愉快で、時にはいっぱい涙があふれてしまう美しい旅を続けようと思っています。

2012年02月

自分も相手も尊重しながら対等に会話ができる大人に囲まれて育った子どもは、その大人を見本に、やはり自分も相手も大切にする会話ができる子どもになると思います。
もしも、子どもが自分のことだけを考え、相手の話に耳を傾けない攻撃的な場合は、まず、大人の私たちが周囲の人々と一方的なコミュニケーションになっていないかどうか考えていただきたいなと思います。

また、断りたいと思っているのに、断ると相手に悪いと思いすぐ「YES」といってしまう人は、人生において簡単に苦しい立場に追い込まれてしまいます。
言葉で「NO」が言えない場合は、無意識に病気になって「NO」を表現するケースもあるのはよく知られています。

「YES」も「NO」もバランスよく言えることは、健康に生活を送るための必須アイテムです。
まず大人のわたし達がイヤな時は「NO」と言える練習していきませんか?きっと子どもはそれを真似て成長すると思います。

2012年01月

新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。

昨年おきた福島原発事故はこれから数十年かけて廃炉に向けて収束しなければない大事故で日本だけではなく世界中の多くの人の考え方、生き方に影響しました。
わたし自身に関しては、一人の大人として責任ということをキーワードに第2、3の原発事故はおこしてはダメという気持ちでいます。

日本では第二次大戦後、平和憲法が制定された1947年の12月、この憲法の精神をふまえて制定されたのが「児童福祉法」です。児童福祉法の第二条 では「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」と書かれています。
18歳未満の子どもの放射能汚染のない健やかな成長を保障するためのわたし達保護者の責任としては例えば各種選挙で今後のエネルギー政策は原発ではなく太陽、風などの自然エネルギーを活用する政策をもつ政党に投票するなども考慮されるでしょう。

また、子どもの成長に国や県が無責任な態度をとっている場合には、粘り強く責任をとるように批判し、かつ具体的に提案していく責任が大人にはあると思います。
同時に国や県が優れた政策を通じて、子どもの成長に責任をもつ場合は感謝とほめ言葉も忘れないようにしたいものです。

2012年も日本全国、自分を大切にし、他人も尊重できるアサーティブトレーニングが広がっていくようにスタッフと共に頑張ろうと思います。

2011年12月

わたしの育った家族は、アサーティブのコミュニケーションのパターンでいうと父が攻撃的なタイプ、母は典型的な受け身型のタイプでした。
父は子どもの言葉に耳を傾けるという習慣がまるでなくお酒とギャンブルで、わたし達兄姉にとってコミュニケーションのキャッチボールの記憶がほとんどありません。
私はけっこうしつこく30年も前に亡くなった父親を許せず「本当に私の父親はなんていう男なの!」と怒っていました。
しかし、冷静に大人のこころで考えれば、父は父なりに子ども達3人を確かに愛してくれていた形跡を感じることがよくあります。きっとこのように思えるのもわたしがアサーティブトレーニングを通じてずっと自分の現在と過去と誠実に向き合った結果だと思います。

そして、もし父も人生のどこかでアサーティブトレーニングを受けていたら、攻撃的なコミュニケーションパターンにアサーティブパターンもつけ加えることができ、ジグザグはあっても妻と子どもに愛された幸せな人生だったのでは?と思ったりします。

12月25日は父の命日。富士霊園に眠る父に生前に伝えることができなかった「本当にありがとう」の言葉を今年も墓前に捧げます。

2011年11月

先日愛媛県の松山に行ってきました。市のほぼ中心にある松山城ではNHK番組「坂の上の雲」が大ブームでびっくりしました。
日露戦争で軍功のあった松山出身の秋山兄弟の物語で、弟役である本木雅弘さんの軍服姿の特大ポスターや、ものものしい大砲など多数が城内に展示されており明治時代にタイムスリップしたようでした。
また、数ある展示物は男性中心のものがほとんどで、明治という時代の女性の地位の低さを象徴しているようにも感じられました。

「坂の上の雲」の時代の1893年に、地球上で初めてニュージーランドで女性の選挙権が実現しました。
そして第2次世界大戦という人類史上最悪の、多数の戦死者の犠牲の上に半世紀を経過してやっと日本女性も選挙権を得ることができました。

21世紀は人種・国家・性別・文化などアサーティブに多様性を認め、互いに誠実で率直なコミュニケーションで国家間の問題解決をしていく外交の時代だと思います。対等で安全な世界をめざして、アジアをはじめ南米、中東、アフリカ、ヨーロッパを含む世界の歴史の歯車は時には激しく時には穏やかに回っています。

坊ちゃんと道後温泉でしられる県民性も気候も暖かい松山でももっともっとたくさんの方にアサーティブネスの理念を知っていただけたらと思いました。

2011年10月

昨年の夏にアメリカ在住の日本女性が私たちの夏季集中のトレーナー養成講座を受講されました。
彼女は、日本の大学卒業後にアメリカに行き、異国の生活に慣れるのにとてもアサーティブトレーニングが役に立ったそうです。
自身の経験から、日本人を対象にアサーティブの講座を開催したいという希望でAHCの認定資格を取得されました。
そして現在サンジェノでも講座を実施中です。

アサーティブ トレーニングの発祥の地は1960年代のアメリカです。ノーベル平和賞受賞のキング牧師に代表される黒人の公民権回復運動のうねりのなかで、弱者といわれる人たちへの具体的な援助の手を差し伸べる様々な方法の一つに、アサーティブトレーニングがありました。

アメリカはご存じのように人種のるつぼです。現在の日本でも50人に1人は外国籍の人です。中国・韓国・北朝鮮・ブラジル・フィリピン・アメリカ人などです。
この美しい地球に肌の色、言語、文化、食生活、価値観、国籍が異なった70億の人々が共に暮らしています。
自分を尊重しながら、相手との違いを認め、よく話す口と、よく聞ける耳を持ったアサーティブなコミュニケーションができる人の輪を世界中で広げたいものです。

2011年9月

3.11以来、今までの自分の生き方を見直した人も多いと思います。
私もその一人ですが、まず現在住んでいる地域で南関東大震災が起きた場合の影響と、それによる横須賀のアメリカ軍の原子力空母と浜岡の原発の事故がおきた場合の予想被害について川崎市役所に問い合わせることから始めました。

地震の被害については職員の方が丁寧に教えてくれました。
困ったのは原発の被害想定については、「ノーアンサー」で、福島では、地震直後にメルトダウンして大量に放射線を浴びたのに、私たちがその事実を知らされたのはなんと4月になってからです。また、マスメディアも自社記者に対しては、40キロ、50キロ圏には近づかないように極秘の指示をだしていたそうで、テレビ番組では政府のいう「安全」を右から左に無責任に流して、本当に怒りを感じます。

東京大学地震研究所の大木助教授は、「日本はこれまでとは根本的に違う地震環境になり、今後どこで地震がおきてもおかしくない状況にある」と発言されています。
世界の地震エネルギーの10パーセントが集中する日本。
この地震国に54基も原発がある国に住んでいる私たちが、憲法13条の「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」を実現するために、アサーティブに政府や電力会社、マスメディアとも対等に「NO」といったり、頼んだり、同時に建設的な提案もしていきたいと思っています。
私たちは微力でも無力ではないので、一歩一歩アサーティブなコミュニケーションを通じて相手の考えも理解しながら進んでいくと、きっと日本社会全体が良い方向に動いていくと思います。

2011年8月

3月11日から5カ月以上も経過しているのに福島の原発事故は収束とはほどとおい現状で、本当に心が痛いです。
住み慣れた故郷をあとに、むし暑い日本の夏に生活と健康の不安を抱えながら、まだ9万人以上の人々が避難生活をされている現実を考えると、多くの人が様々な国の無策に怒りを感じると同時に、少しでもプラスになる政策の変化を願っておられると思います。

アサーティブトレーニングでは、わたしたちにある「怒り」の権利について学びます。その権利はいくつかありますが、「私たちには、騙されたときに怒りを感じる権利がある」という権利は今回の原発事故にぴったり該当するのではないでしょうか?

30年以上も長い期間にわたり専門家(?)を動員して流した「原発安全神話」「日本では過酷事故はありえない」という、IAEA(=国際原子力機関)の勧告も無視した新聞・テレビなどの報道は、世論をミスリードしていたと思います。

「騙されて」しまった私たちに今できることは、「騙した」電力会社やマスコミなどに対する正当な怒りを、「不都合な真実も伝える」という本来の方向にシフトさせる勇気を実現するため、各自が自分らしい行動をおこすことではないでしょうか?

2011年7月

「汝自身を知れ」という言葉はアポロン神殿の入口に刻まれた古代ギリシアの格言です。
人間関係は、まず「相手のことを知る」ことから始まると考える方は多いのですが、実は「自分のことを知る」ことから始まるということをこの格言は言っています。

自分を知ることは、現在日本で流行している自己責任論と少し違っています。自己責任論は、本来自分のとるべき責任と他者がとるべき責任をミックスして、どちらかというと社会的弱者だけに責任をとらせようという意図をもって言われる場合が多いかな?と思います。

自分のことがわかっていれば、自分と相手との関係を必要であれば変えることができますし、何よりも相手のことを理解することができるようになります。

「自分を知って」自分と他者の感情や責任の境界線を引けるようにトレーニングしましょう。
私たちはアサーティブトレーニングを通じて家庭や学校、職場など、どこでももっと風通しのよい人間関係をつくっていけると思います。

2011年6月

アサーティブなコミュニケーションのキーポイントに「対等」とがあります。どんな時代のどんな国の社会にも年齢、地位、性別、学歴、職業など自分と他人をわける様々な対等でない壁があります。

例えば、現在福島の第一原発で事故の処理にあたる作業員の中には東電の正社員から第7次の下請けまで働いている人がいるそうです。
同じ場所で働いていても正社員と派遣社員、また下請けで働く人とでは、給与、社会保障をはじめ「いのちの安全」が守られるかどうかという点でも差があると思います。
この場合「対等」がないと、誰にとっても当たり前な「生存」さえ失う場合があったりしますので危ないです。

「対等」なコミュニケーションをするためには、自分の立場が上でも下でも相手の立場や、自分とは全く見解がちがう言葉を「理解」しようとする細やかなこころの働きやデモクラシーが必要です。
十分に保障された「対等なコミュニケーション」が成り立つところには白と黒の間に灰色もありという考え方の柔軟性が芽生え、相互に共存できる可能性が広がっていきます。

2011年5月

東日本大震災と福島の原発事故がおきて2カ月がたちます。
私が住んでいる神奈川県でも横浜の県立武道館や川崎の等々力アリーナなど数か所が被災されたかたの避難場所になっていました。
今月にはいり避難所に残っておられる方の数は大変少なくなっていますが、私の住んでいる家の近くにわりに大きい規模の公務員宿舎や郵政宿舎があり、被災者のかたが連休にも少しずつ引っ越しされてきています。

受け入れ先の方は、社会福祉協議会や民生委員などさまざまな方が、カーテンなど日常生活に必要なものを集めたり、入居する部屋のお掃除などをして、初めての土地でも少しでも快適にすごすことができるよう皆の力をあわせておられます。
一方被災者の方も、生活に必要な品物を率直に現地の係の方に頼んだりしながら、暖かい新しい交流がはじまっています。

自然も人情もいっぱいあり愛着のある故郷をこのような本当に命からがら離れざるをえなかった方々が、少しでもほっとされる住環境や人間関係が新しい土地でも提供されることをこころから願っております。

2011年4月

東日本大地震では、死者と行方不明者あわせて2万人以上、福島の原発の事故で避難した人は30万人近い人々など、今なお深刻な状況が続いています。

そんななか、3月11日の震災直後から、日本、海外のマスメディアを含めて「頑張れ!日本!」の大合唱で励まされたりもしますが、少し違和感もあります。
皆さんはいかがですか?

以前ウツでカウンセリングにお見えになった中年の女性の方がおられました。
とても仲のよいご夫婦で、パートナーが病気で入院している時、ご自分も意識不明の重体になり、目がさめた時にはお葬式もすべて終わっていたとのことでした。
そんな辛い経験をした彼女に周囲の皆が言ったことは、「頑張って!前を向いて生きなきゃだめ」という善意の励ましの言葉でした。
その言葉に囲まれて日々生きていたら、「とうとうウツになってしまった」と小さい声で語っておられた彼女のことを私は思い出したのでした。

家、家族、仕事、学校、地域など大切なものを突然失った人は、ショックな気持ち、怒り、悲しみなどの様々な感情がおきています。
このような状況に自分たちが追い込まれた真の原因も知りたいでしょう。ですから「頑張ろう!」という前に、当事者の方が自分の本当の気持ちを自然にお話することができるように静かに寄り添いながら、耳を傾けてみたいと思います。

2011年3月

先月スタッフと一緒に仕事と観光をかねてサンフランシスコに行きました。
アメリカ在住38年という日本人の男性の案内で、ゴールデンゲートブリッジ、レッドウッド国立公園などを観光しました。
現地の気候は温暖で、人びとは半袖のTシャツとジーンズの軽装の人が多く、思い切り冬支度という私達の服装とはかなり温度差がありました。
しかし、それもあまり気にならないで危険なゾーン以外はよく歩きました。
サンフランシスコの現在の人口は80万人、そのうち20万人が中国人、日本人は2万人住んでいるそうです。

現在のアメリカは世界トップの弱肉強食社会ですが、実は「アサティーブ トレーニング」発祥の地でもあります。
アップダウンの坂で有名なサンフランシスコが、貧困と格差、多様な人種差別を乗り越える日が必ず来ると思います。
その時、世界はいっそう互いの違いを認めて対等性を実現でき、もっと街は幸せな人であふれていると思います。
話し合いと互いを思いやる気持ちの穏やかな日々が、各国で早く実現できるように日本でもこつこつとトレーニングしようと思いました。

2011年2月

20代の女性からつい最近「アサーティブトレーニングをすることにためらいがあります」とお聞きしました。私は彼女を誠実な人だなと思いました。私たちの住む日本社会は、たいてい自分らしくあることより相手や周囲が期待する役割をこなすことを優先しがちです。

一方、アサーティブトレーニングは、自分を大切にしながら相手と対等で、率直な自己表現の練習をすることですので、そのギャップがためらいの原因になってるのだと思います。だから彼女の気持ちは私も分かります。

実はAHC認定トレーナーのほぼ全員がこのためらいをもちながらアサーティブの練習をスタートさせています。そして、このトレーニングを続けた結果、少しずつ自己表現することの方がかえって自分との関係だけではなく、相手との関係も豊かにするメリットのほうがはるかに多いと実感しています。もちろんすべてを無理にアサーティブなコミュニケーションにする必要はなく、「ここ一番、アサーティブでいこう」と思ったときには、それもできるというのがよいかなと思います。

2011年1月

明けましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願いします。

昨年の秋に、初めて韓国に短い旅行をしました。
韓国は、羽田から飛行機に乗ると2時間半で行くことができる本当に近いお隣の国です。

ソウルにある国立博物館では韓国語、英語、中国語、日本語の案内カウンターがよく目につくところにあり、残念ながら韓国語が読めない私には係りの人が親切な笑顔とともに案内してくれて本当に助かりました。
地下鉄や街で出会う人も顔や容姿、若い女性のファッションも本当に日本人とそっくり(というより私たちが韓国の人にそっくり?)で言葉が理解できないのがもどかしく不思議な気持ちがしました。

アジア大陸からみる日本は、とても小さい島国です。異なる文化、言語、慣習のもとで海をへだてて住むアジアの国の人々とアサーティブな誠実で対等な交流をもっともっと広げていきたいと思いませんか?

2010年12月

いよいよ12月ですね。
新しい年が希望の翼を広げてそこまで来ています。

今年から実施しているアサーティブマンツーマントレーニングを通じてたくさんの方の苦手な人間関係の健康な解決にむけたお手伝いができて本当にうれしく思っています。

なかでも最近特に感じることは、パートナーとのコミュニケーションの機能不全により、お互いに我慢の限界を超えているという方が若年~高齢者層まで幅広くみられることです。コミュニケーション能力の不足は暴力や威嚇によって解決することはできません。また、相手の横暴を嘆いたり、あきらめたりすることでも解決しません。

コミュニケーションは、キャッチボールです。
自分が投げて、相手の投げたボールを受け取るという両方が必要です。キャッチボールも練習を積むと上達するように「私もOK,あなたもOK」をめざすアサーティブネスも同じです。

2010年11月

知人の娘さんは、フィギアスケートの練習が大好きです。彼女が通うスケートリンクには、午前中、荒川静香さんが、練習しているのをたまに見かけるそうです。
荒川静香さんは軽いウォーミングアップでもダントツの実力だそうです。その話を聞きながら、練習することが楽しく、しかも身につくという点でアサーティブトレーニングもフィギアと同じだなと思いました。
私は、長い間アサーティブトレーニングをしていて、本当に良かったと感じることがいくつかあります。まず一番は自分自身をとても頼りがいのある人間だと思えるようになったことです。だからこそ、自分をとても大切にしなくてはと自然に思えるようになりました。
次に、私は今でも自分の怒りの感情に敏感ですが、表現するより抑圧のパターンが身についていて、怒ってから2日目くらい「絶対許せない」と思っている気持ちに気づいたりします。
たとえ、2日後でも相手に正直な気持ちを伝えると伝えないでは 格段に違います。
伝えるときはドキドキし、勇気がいりますが、伝えた後はいつも「良かった」と思えます。たいてい相手と自分のことをもっと深く理解できるからです。

2010年10月

フィンランドは、2006年世界学力調査で1位になりました。
実は、フィンランドの教育の考え方は、日本の改正前の「教育基本法」をお手本にして子ども達を教育しているそうです。
フィンランドの教育費は、大学まで授業料はすべて無料で子ども達には受験勉強がありません。
学校間の格差(偏差値)もなく、1クラス20人以下のクラスで子ども達は、競争より、助け合いながら勉強しています。
10年前に家族でフィンランドを旅行しました。ヘルシンキ駅近くの2階建ての建物の中には保育園と老人ホームが併設されており、ゆったりとした雰囲気の中で、子どもも高齢者も楽しく過ごしているようでした。
幼いときから厳しい競争にさらされ、時にはいじめられたり、いじめたりする当事者になってしまう日本の子ども達がアサーティブトレーニングを受けることで、他者から「大切にされている」安心感と、自分に対する自信を得ることができます。

2010年9月

長い間アサーティブ トレーニングを実施して感じることは、コミュニケーションが苦手な人がとても多いことです。苦手意識の中身をみると「周囲に過剰適応してしまい疲れてしまう」といったことから、「学校や職場で、いじめの対象になってしまう」といった深刻な悩みなどさまざまです。

アサーティブ トレーニングは、あなたの持っている現在のコミュニケーション パターンをすべて変えてしまうわけではありません。もしあなたが「NO」と言いたいときには、相手を尊重しながら「NO」と言うことができるようになります。そのためには、まず(1)「NO」を言いたい自分の気持ちに気付くこと、(2)「NO」と言っても大丈夫ということを体験的に知ること、そして(3)実際にあなたらしい「NO」が言えること、などのステップが必要です。

アサーティブ トレーニングを通じて、「NO」も「YES」も自由に表現できるあなたの人生の前には、今までと違った道がみえてくるはず。ぜひあなたもアサーティブ トレーニングを体験してみてくださいね。