Vol.1 優しさと慈しみが戻ってきた
生まれた時から商売の家の娘として、常にお客様第一という環境に育ち、また私自身も娘が6歳の時に離婚、母子家庭で頑張ってきた時期を経てきました。
そのため、母との関係、娘との関係において、家庭というほっとする温かい雰囲気、また母の優しい慈しみのまなざしを感じることなく、また与える余裕もなくそれまで生きていたように思います。
「マリポサリリー」は母性を代表するFESのユリ科のエッセンスです。咲いている写真を見ると岩場の割れ目にちいさな灯りのように花だけがひとつ、ポツンと咲いています。色は全体的に優しい白色で、3枚のバランスのよい花びらの中央部分には薄紫の小さな斑点、そして中心は温かい光のような黄色です。花全体の形は杯のように見え、まるで人の深い悲しみをその中に優しく受けとめてくれるかのようです。
この花が持つ母性のパターンは、愛と受け入れる心を育て、おおらかな母のエネルギーを高める働きをします。自らを許し、傷ついた心が癒されるとともに、心の奥に秘められた慈しみ深い愛情を育ててくれます。
このエッセンスを飲みはじめて最初に気付いたことは、娘のことを心から可愛いと思う、沸き起こるような感情でした。表情や笑顔、話し方、存在全てが。まるでいっとき、自分が聖母マリアのように慈しみ深い人物になったようでした。当時妹の家で、妹の子供と娘が遊んでいるのを見ていた私を敏感な妹が気づき「お姉ちゃん、どうしたの?なんか雰囲気が違うよ」と言ったものです。母のこともその立場を理解し、長年のわだかまりが自然に消えたような気がしました。
「マリポサリリー」は私にとって一番大切なエッセンスとなりました。このエッセンスに出会うことがなければ、私は不要な苦しみをいまだ味わっていたことでしょう。今も時々飲みたくなるエッセンスであり、母親や子供との関係で傷ついている多くの人に勧めたい愛のエッセンスです。
小林 エリカ